現場管理費とは?17の項目や計算方法・設定時のポイントを解説!

工事現場における予算管理や経費の管理は、現場監督の重要な業務のひとつです。現場管理費を正しく理解することで、プロジェクトの効率化や成功につながり、工事全体の収益性を高めることが可能です。

この記事では、工事現場で欠かせない現場管理費について、基本知識から具体的な17の項目・計算方法・設定時のポイントまで詳しく解説します。これを機に、現場管理費の重要性を再確認し、効果的な管理を目指しましょう。

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現場管理費は工事現場の管理・運営に必要な費用のこと

現場管理費とは、工事現場を管理・運営するのにかかる費用のことです。

プロジェクト全体の予算や利益に大きな影響を与えるため、計画段階で正確に見積もり、適切に管理することが重要です。

しかし現場管理費が予算内に収まらなければ、予定どおりの利益が出なくなる事態になりかねません。そのため、現場監督は現場管理費をしっかりと把握し、適切に管理することが求められます。

現場管理費と一般管理費の違いは「対象範囲」

現場管理費と一般管理費は対象となる範囲が異なります。下記は、一般管理費の項目の一例です。

    【一般管理費の例】

  1. オフィスの家賃、水道光熱費、通信費
  2. オフィスの事務用品や雑費
  3. オフィスで働く社員の人件費(福利厚生含む)
  4. 役員報酬
  5. 弁護士や税理士への顧問報酬
  6. 広告宣伝費
  7. 固定資産税
  8. その他、雑費

現場管理費は「工事現場でかかる費用」を指しますが、一般管理費は「工事を実施する会社自体を運営するためにかかる費用」を指します。

現場管理費17項目の内訳一覧

続いて、現場管理費の主な17の項目について一覧で紹介します。

費用名 内容
人件費 ・作業員の給与や賞与、各種手当など

・法定福利費(労災保険・健康保険・雇用保険・厚生年金保険の会社負担分)も人件費にあたる

労務管理費 ・作業員にかかわる費用のうち、人件費以外の費用

・一例として、採用募集にかかる費用や作業員の食事代・交通費・作業服代などが労務管理費に含まれる

安全訓練費 ・安全に工事を進めるために行う研修・訓練にかかる費用のこと

・安全大会(工事現場で働く労働者の安全に関する知識を高めるために開催される大会のこと)にかかる費用も含まれる

退職金 ・現場作業員や現場管理者の退職金もしくは退職給付金などは、労務管理費や従業員給与とは別に退職金として計上する
保険料 ・工事車両が加入する自動車保険や、工事保険・請負業者賠償責任保険など
外注費 ・工事に必要な作業を外部の専門業者等に委託した場合は、外注費がかかる
補償費 ・「誤って水道管を傷つけてしまった」「民家の一部を破損してしまった」など、工事中に第三者へ補償しなければならないときに支払う費用のこと
法定福利費 ・現場作業員や現場管理者の社会保険(健康保険・厚生年金保険)や労働保険(雇用保険・労災)など
福利厚生費 ・健康診断にかかる費用や慶弔見舞など、法定福利に該当しない福利厚生に関する費用のこと
租税公課 ・固定資産税や自動車税など、工事を進行するにあたって支払うべき税金のこと
事務用品費 ・現場の事務所や倉庫内で使用する事務用品の購入費用
交際費 ・主に現場に来客があった場合の対応費用のこと

・飲料水の購入費やウォーターサーバーの設置料金などが含まれる

共通仮設費 ・工事そのものには直接関係はしないものの、現場で作業を行うために共通して必要になる費用のこと

・一例として、仮設事務所や休憩所・倉庫・足場など、工事が終了したら撤去する仮設物が該当する

・事務所に設置する机や椅子の購入費用・水道光熱費・撤去する際にかかる費用

通信交通費 ・現場を運営するのに必要な電話やインターネット回線にかかる費用や郵便料金など
工事登録費 ・工事の実績を登録するためにかかる費用のこと
公共事業労務費調査費 ・現場作業者の賃金や社会保険の加入状況を把握するための調査にかかる費用のこと
雑費 ・工事現場でかかる費用のうち、上記に該当しない費用

 
以上の17項目を適切に管理することが、現場の効率的な運営とコストコントロールにつながります。

防犯カメラ・監視カメラの費用も現場管理費に含まれる?

工事現場の防犯対策や安全管理、遠隔地からの工程管理を目的に、防犯カメラ・監視カメラを設置するケースが増えています。

防犯カメラ・監視カメラの設置費用も、現場管理費用に含まれます。工事現場に防犯カメラ・監視カメラを設置する際にかかる主な費用は次のとおりです。

  1. カメラ本体の購入費用(1台あたり5~10万円)
  2. 録画機・モニターの購入費用(1台あたり5~15万円)
  3. 設置工事・配線工事費用(1台あたり10万円)
  4. 電気代
  5. 通信費
  6. ※価格はあくまでも目安であり、製品によって異なります

広い工事現場の場合、1台のカメラですべての場所を監視するのは難しいのが現状です。なかには10台以上のカメラの設置が必要な現場もあります。カメラ1台あたりの設置に20~35万円の費用がかかる場合、5台の設置で100~175万円、10台の設置で200~350万円と、かなり高額となります。

しかし、それならばと安物のカメラを選んでしまうと、すぐに故障して修理や付け替えに費用がかかり、コストパフォーマンスが悪くなるおそれがあるため注意が必要です。

工期が決まっている工事現場の場合、高額な費用をかけてカメラを設置したとしても、工事が終われば撤収しなければいけません。防犯対策や安全対策は必要ですが、費用はなるべく抑えたいものです。

そこで、設置するカメラを「レンタルカメラ」にするという手はいかがでしょうか。

工事現場向けの防犯カメラ・監視カメラのなかには、設置工事不要で初期費用0円、月額費用の負担のみで利用可能なレンタルカメラもあります。

 

例えば、「カンタン監視カメラG-cam」もその一つです。

G-camは、初期費用0円・月々9,800円(税別)〜のレンタルカメラで、工期にあわせて1ヵ月単位で利用可能です。電源1つあれば簡単に設置ができるため、設置工事・配線工事費用をかけずに自分たちで取り付けられます。

また、モバイルSIMと設定済みルーターを内蔵しているため、面倒なネットワーク設定も不要です。録画した映像データはスマートフォンやパソコンから確認ができるので、モニターや録画機を購入する必要もありません。

下記に一般的なカメラとレンタルカメラであるG-camの特徴を表にしました。

一般的な防犯カメラ・監視カメラ カンタン監視カメラG-cam
カメラ本体の購入費用 1台あたり5~10万円 1台あたり月々9,800円(税別)~
録画機・モニターの

購入費用

必要 不要
設置工事・配線工事費用 必要 不要
電気代 必要 必要

 
G-camは、全機種にIP66相当の防塵防水機能が備わっているため、屋外設置はもちろん、過酷な状況にある工事現場にも安心して設置できます。

監視カメラにかかる費用を抑えて現場管理費を節約したい方は、ぜひカンタン監視カメラG-camをご活用ください。詳細は下記のボタンをクリックのうえ資料をチェックしてみてください。
 

現場管理費の重要性

現場管理費は、工事の収益に大きく影響を与える要素となります。考えられる主な影響は次のとおりです。

収益性への影響 ・管理コストは目に見えにくい部分が多く、現場管理費の管理が不十分だとコストが予想外に膨らむなどして、工事全体の収益性に悪影響をおよぼすおそれがある
コスト削減と利益向上への影響 ・現場管理費を正確に把握し管理することで無駄な経費を削減し、プロジェクトの利益率を高められる
適切な値引き交渉への影響

・顧客から値引きを要求された際に、工事そのものに直接影響しない現場管理費は値引きの対象にしやすい

・現場管理費を把握していることにより、顧客からの値引き要求に適切に対応できるようになる

 
現場管理費の重要性を認識し状況を正確に把握できていると、収益や価格に関するリスクやコストの削減などが可能になります。

現場管理費の目安と計算方法

本章では、現場管理費の目安と計算方法を紹介します。

先ほど述べたように、現場管理費が工事の収益に与える影響は小さくありません。目安や計算方法を理解して、適切な金額を設定しましょう。

現場管理費の目安

現場管理費の目安は、一般的に工事費全体の5〜10%程度といわれていますが、明確な基準はありません。

現場管理費の金額を増やせば経費に余裕は生まれますが、その分見積もりが高くなります。見積金額が高くなれば、工事受注率の低下につながるおそれがあります。

現場管理費の目安を参考に、現場の状況や工数などを踏まえつつ、現場管理費をできるだけ抑えましょう。

現場管理費の計算方法

現場管理費の計算方法は主に下記の2種類です。

積み上げ式 現場管理費に含まれる具体的な費用を、17項目ごとに個別に計上し、それらを合計して総額を算出する
現場管理費率方式 「純工事費」に一定の管理費率(一般的には5〜10%)をかけ合わせ、その結果に積み上げで算出された追加費用を加算する

 
一般的に、現場管理費の概算を算出するときは現場管理費率方式、詳細な金額を算出するときは積み上げ式が用いられます。

現場管理費率方式の計算方法は次のとおりです。

出典:国土交通省官庁営繕ホームページ掲載資料

なお現場管理比率を計算するときは、Excelなどの表計算ソフトを使用するのがおすすめです。

現場管理費を設定するときの2つのポイント

現場管理費を設定するときのポイントを2つ紹介します。

  1. 工事原価への影響を考慮する
  2. 顧客への説明に対応できるように事前準備をしておく

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

ポイント1.工事原価への影響を考慮する

現場管理費は工事原価に直接影響します。必要以上に高く設定すると、見積もりが高額になり受注が難しくなるケースがあるので注意が必要です。

現場管理費の相場は、工事費全体の5〜10%と言われています。相場より低くしてしまうと、企業の収益が減少したり、工事の安全性が失われ品質にも悪影響が出たりする要因になるので、現場管理費はバランスよく設定しましょう。

ポイント2.顧客への説明に対応できるように事前準備をしておく

現場管理費は値引き交渉の対象になりやすいため、顧客に「なぜこれだけの金額が必要なのか」を、正しく説明するための準備が必要です。

現場管理費を相場より高く設定すると、設定の理由を顧客へ細かく説明しなければならないケースが考えられます。

そのため、現場管理費の必要性や金額の理由を説明できるように、根拠となる資料やデータなどを準備しておきましょう。

現場管理費への理解を深めて適切な金額を設定しよう

現場管理費は工事現場の管理・運営に必要な費用のことで、会社全体を運営するためにかかる一般管理費とは異なります。

現場管理費には人件費や労務管理費などの17の項目があり、それぞれ適正な金額を計上しなければなりません。目安として、現場管理費を工事費全体の5〜10%に設定しましょう。

また工事現場には、安全管理や防犯などの目的で監視カメラを設置することも多く、このカメラの費用も現場管理費に含まれます。

工期が決まっている工事現場の場合は、高額なカメラを買って設置してもすぐに撤去しなければならず、ムダな費用がかかるおそれがあるため、カメラをレンタルするのも一つの方法です。

 

株式会社MIYOSHIがレンタルを実施しているカンタン監視カメラ「G-cam」は、月々9,800円(税別)〜とリーズナブルなため、複数台設置したい場合にも最適で、コスト削減が期待できます。

またモバイルSIMと設定済みルーターを内蔵しているため、届いたその日から監視開始が可能です。

G-camは1週間の無料レンタルも実施しているので、興味がある方は下記より資料をダウンロードのうえ、詳細をご覧ください。