防犯カメラの撮影範囲はどれくらい?計算方法・注意点を解説

防犯カメラで見える範囲を把握できると、監視対象を撮影するために必要なカメラの台数や、ふさわしい配置を計画できます。

そこで本記事では、防犯カメラの撮影範囲・撮影範囲を決定する要素・撮影範囲の計算方法・注意点について説明します。

なお、株式会社MIYOSHIでは、レンズを自由に動かして360°撮影できるカンタン監視カメラ「G-cam(ジーカム)」のレンタルを実施中です。

焦点距離約2.8〜12mm、光学4倍ズーム機能を備え、遠距離の対象物も鮮明に撮影します。設置が簡単で、受け取りから1分で監視を開始できる点が強みです。

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防犯カメラに映る範囲はどのくらい?見え方に影響する2つの要素

防犯カメラの撮影範囲は、使用しているレンズの「画角」によって決まり、画角は「焦点距離」に応じて変化します。

本章では防犯カメラの見え方について、次の2つの要素から詳しく説明します。

  1. カメラの画角
  2. カメラの焦点距離

一つずつ見ていきましょう。

要素1.カメラの画角

防犯カメラの視野範囲は、「画角」によって決まります。「画角」とは、カメラがとらえられる範囲を角度で示したものです。搭載レンズの種類に応じて画角が変わり、画角の数値が大きいほど、広範囲の撮影が可能です。

広角レンズを搭載した防犯カメラは、広い範囲を一度に撮影します。(写真左)一方、望遠レンズは広範囲の撮影には向きませんが、監視対象を大きくとらえられる点が特徴です。(写真右)

※出典:Lesson23:「中望遠」レンズの特長とその楽しみ | Enjoyニコン

レンズは主に3種類に分類され、各タイプで画角が異なります。

画角と焦点距離 特徴
広角レンズ 画角:63°前後
焦点距離:35mm以下
・なかには画角75°前後、焦点距離24mm以下の超広角レンズもある
・風景撮影から室内での人物撮影まで、幅広く対応できる
標準レンズ 画角:47°前後

焦点距離:50mm程度

・防犯カメラでは最も代表的なレンズ
・広範囲の撮影には適していないが、玄関や駐車場など、限定的な場所の監視は可能
望遠レンズ 画角:24°前後

焦点距離:100mm以上

・広範囲の撮影には不向きだが、遠くの対象物を大きく撮影できる

 

また画角には次の2つのような種類があるため、監視対象を撮影する際の見逃しや死角を防ぐためにも両方の画角チェックが必要です。

  1. 1.水平の画角:水平方向に映る画像の範囲を角度で示したもの
  2. 2.垂直の画角:垂直方向に映る画像の範囲を角度で示したもの

防犯カメラには、画角が固定されている固定レンズカメラと、PTZカメラと呼ばれるレンズが動くカメラがあります。PTZカメラは、次のような機能をもち、レンズを水平・垂直方向に動かすことができます。

パン(P) カメラを左右方向に操作し監視する機能
チルト(T) カメラを上下方向に操作し監視する機能
ズーム(Z) 映像をズームする機能

 

PTZカメラはレンズの可動域が広いため、広範囲の撮影が可能です。

なお、カメラの種類についてより詳しい情報をお求めの方は、次の記事をご確認ください。
防犯カメラ・監視カメラにはどんな種類がある?

またPTZカメラの機能について詳しく知りたい方は、下記の記事もチェックしてみてください。
防犯カメラ・監視カメラは360度以上監視可能な全方位カメラがおすすめ!

要素2.カメラの焦点距離

焦点距離は、画角に大きく影響します。「焦点距離」とは、ピントを合わせたときのレンズから映像素子までの距離を指します。映像素子とは、レンズが集めた光をまとめて電気信号に変える半導体のことです。

▼焦点距離と画角の関係(イメージ図)

※出典:デジタル一眼レフカメラの基礎知識 – レンズ | Enjoyニコン | ニコンイメージング

焦点距離が短いカメラは広い範囲を撮影でき、一方で焦点距離が長いカメラは狭い範囲を詳細にとらえることができます。
下表で、焦点距離と画角の関係性をまとめました。

広角レンズ 標準レンズ 望遠レンズ
画角 60°前後 45°前後 25°前後
焦点距離 35mm前後 50mm前後 85mm前後

 

このように、防犯カメラの撮影範囲は「画角」に大きく影響されます。そして、「画角」は焦点距離によって変わります。設置予定のカメラがどのような映像をとらえるか知りたい場合は、カメラの仕様書や製品マニュアルで画角と焦点距離を確認するのがおすすめです。

なお、広角レンズを搭載した防犯カメラについてより詳しく知りたい方は、次の記事もぜひご覧ください。広角カメラの特徴やメリットについて、さらに理解を深められます。
広角カメラとは?メリット・デメリット、選び方を解説

防犯カメラで見える範囲を計算する方法

導入したいカメラと設置場所が決まっている場合、撮影範囲を計算できます。撮影範囲を求める計算式は次のとおりです。

  1. 撮影可能範囲=tan(画角÷2)×被写体までの距離×2

計算方法を理解するため、具体例と一緒に見てみましょう。水平画角90°、撮影対象までの距離7mの場合、撮影できる範囲は次のように求められます。

  1. 撮影可能範囲=(tan90÷2)×7×2
    =(tan45)×14
  2. tan45は1なので、1×14=14

水平画角90°、撮影対象までの距離7mの場合は、14mの範囲が撮影できると予測できます。ただし、この計算結果は予測値です。実際の撮影距離は、設置環境や周囲の条件によって変わることがあります。

狙った範囲を映す防犯カメラの2つの選び方

監視したい範囲を適切に撮影するには、防犯カメラの選び方を理解することが大切です。本章では、効果的な監視のために、適切な撮影範囲を持つ防犯カメラの選び方を詳しく解説します。

  1. 設置目的を明確にする
  2. 設置場所に適したカメラを選ぶ

さっそく見ていきましょう。

選び方1.設置目的を明確にする

防犯カメラを選ぶ際は、まず設置目的を明確にすることが重要です。例えば、人の動きを大まかに観察したい場合、広範囲をとらえられる広角レンズ搭載のドーム型カメラが適しています。

一方、駐車場での車上荒らしや強盗対策には、不審者の顔を明確にとらえられる望遠レンズ搭載のカメラが効果的です。

設置場所に合わせたカメラの選び方については、次の項目で詳しく説明します。

選び方2.設置場所に適したカメラを選ぶ

下の表は、3種類のカメラレンズの画角と設置に向いている場所をまとめたものです。

広角レンズ 標準レンズ 望遠レンズ
画角 60°前後 45°前後 25°前後
向いている場所 ショッピングモールなど 玄関・駐車場 工場・駐車場・ATMなど
メリット 1台で広範囲をカバーできる 屋外・屋内での撮影に適しており、多くの状況で使用できる 遠い場所から監視対象をとらえられる
(ナンバープレートや人物の顔など)
デメリット 車両ナンバーや手元などをはっきり写すのが難しい 特殊な監視ニーズに応えるのが難しい
(非常に広い範囲の撮影や、遠距離の監視対象をとらえるなど)
カメラ周りに死角ができやすい

 

各レンズタイプには、最適な設置場所があります。カメラを選ぶ際は、レンズの特性やメリット・デメリットを考慮しましょう。

防犯カメラの撮影範囲に関する3つの注意点

防犯カメラの設置には、次の3つの注意点があります。

  1. プライバシーに配慮する
  2. 死角を作らないよう設置する
  3. 天候や外部の環境に影響されないよう設置する

それぞれの注意点について、見ていきましょう。

注意点1.プライバシーに配慮する

個人の顔がはっきり映る防犯カメラを設置する場合は、プライバシーへの配慮が必要です。

特に、不特定多数が行き交う屋外に防犯カメラを設置する場合、「個人情報保護法」にしたがってカメラの設置を明示しなければなりません。

次の画像は、「防犯カメラ作動中」を示す表示の例です。ステッカーを適切に配置することで、カメラの存在を通行人に効果的に伝えられます。

▲防犯カメラが作動していることを示すステッカー

また、法律に沿った適切な防犯カメラの運用方法をマンガでわかりやすく説明しましたので、併せてご覧ください。

※出典:【カンタン監視カメラ】G-cam|X

次の記事では、防犯カメラを設置する際の注意点について解説していますので、ぜひご覧ください。
防犯カメラ・監視カメラの映像は個人情報にあたる?設置時の注意点を解説

防犯カメラで撮影する際は、保存データの管理にも注意が必要です。不要になったデータの取り扱いについて、次の記事のQ&A項目で詳しく解説していますので、ぜひ確認してみてください。
防犯カメラの保存期間とは?影響する3つの要素と期間を延ばす方法 

注意点2.死角を作らないよう設置する

防犯カメラで適切な範囲を撮影したい場合は、設置時に死角をなくすことが大切です。特にカメラ直下の領域が死角となりやすいことが指摘されています。

死角を最小限に抑えたい場合は、PTZカメラの活用がおすすめです。レンズが縦と横に動くPTZカメラでは、真下も含めて広範囲を監視できます。
株式会社MIYOSHIがレンタルサービスを提供しているカンタン監視カメラ「G-cam」は、PTZカメラの一種です。レンズ横回転最大350°、縦回転最大90°の可動域で広い範囲を監視できます。

 

カンタン監視カメラ「G-cam」には、他にも次のような特徴があります。

    【カンタン監視カメラ「G-cam」の特徴】

  1. 水平画角31.6〜96.7°
  2. 焦点距離約2.8〜12mm、光学4倍ズームで離れた対象も大きく映し出せる
  3. 水平方向350°・垂直方向90°で画角と併せて360°以上の視野をカバーできる
  4. 最高500万画素のカメラで、鮮明な映像を録画できる
  5. 最大50mの赤外線照射で暗闇でも監視ができる
  6. 自分で簡単に設置できる
  7. レンタル形式のため、カメラを使用しなくなったら返却できる

なお、2024年7月からデザインがスリム化された最新機種「G cam04」のレンタルがスタートしました。

詳細は動画でも確認できるため、ぜひチェックしてみてください。

 

最新機種「G cam04」も1週間の無料お試し期間を設けており、実際の使用感や性能を体験しながら最適な防犯カメラを選ぶ参考にしていただけます。

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注意点3.天候や外部の環境に影響されないよう設置する

防犯カメラで監視対象を正確にとらえるには、天候や外部環境の影響を考慮しなければなりません。屋外に防犯カメラを設置すると、風雨や埃にさらされるため故障のリスクが高まります。

そのため、「設置環境に応じた適切な性能を持つカメラの選択」が重要です。

監視対象を正確にとらえるには、過酷な環境に耐える防塵防水機能付きの防犯カメラが効果的です。カメラ選びの際には、IEC(国際電気標準会議)とJIS(日本産業規格)が定める保護等級の指標が参考になります。

例えば、IP66相当の防水・防塵性能を持つカメラは台風などの激しい雨でも浸水のおそれがないと言われており、過酷な屋外の環境でも安心して使用できます。

 

また夜間の監視では、暗闇でも監視対象を正確にとらえる機能が必要です。光源がほとんどない場所で有効なのは、赤外線機能付きカメラです。

赤外線機能のあるカメラは、カメラが発した赤外線の反射をとらえて映像化するため、光のない環境でも監視対象を撮影できます。

ただし、暗闇での撮影は赤外線の到達範囲に限られるので、カメラを設置する前に赤外線の照射距離を確認しておきましょう。

なお次の2つの記事では、カメラの赤外線機能と防塵防水機能について説明していますので、ぜひチェックしてみてください。

防犯カメラの赤外線機能とは?おすすめのカメラや4つの選ぶポイントを解説
防塵防水機能IP66とは?等級による違いを分かりやすく解説

防犯カメラで見える範囲を知ろう

本記事では、防犯カメラの見える範囲や計算方法などについて説明しました。

防犯カメラの見える範囲はカメラレンズが持つ「画角」によって決まり、「画角」は焦点距離によって変化します。

カメラレンズごとの画角と設置に向いている場所は、次のとおりです。

広角レンズ 標準レンズ 望遠レンズ
画角 60°前後 45°前後 25°前後
向いている場所 ショッピングモールなど 玄関・駐車場 工場・駐車場・ATMなど
メリット 1台で広範囲をカバーできる 屋外・屋内での撮影に適しており、多くの状況で使用できる 遠い場所から監視対象をとらえられる(ナンバープレートや人物の顔など)
デメリット 車両ナンバーや手元などをはっきり写すのが難しい 特殊な監視ニーズに応えるのが難しい(非常に広い範囲の撮影や、遠距離の監視対象をとらえるなど) カメラ周りに死角ができやすい

 

防犯カメラが見える範囲に影響する要素を理解して、監視対象を適切にとらえられるようにしましょう。

なお、株式会社MIYOSHIがレンタルを実施しているカンタン監視カメラ「G-cam」は、広範囲を撮影できるPTZカメラです。最大50mの赤外線照射で、夜間でも鮮明な映像の撮影が可能です。IP66相当の防塵防水機能も備えており、屋外での監視も行えます。

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