
出入管理(しゅつにゅうかんり)とは、人や物の出入りを記録・制御して安全を守る業務です。安定的な需要がある一方で、警備業界においても人材不足は深刻で、ICTなど先端技術を活用した効率化が求められています。
そこで本記事では、出入管理の基本から警備の現場で活用できる監視カメラの選び方、人員配置の最適化と省人化を実現した事例などを紹介します。
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目次
出入管理とは?3つの目的も紹介

「出入(しゅつにゅう)管理」とは、施設の出入口で不審者や不審物がないか、施設に出入りする人や物、車両などをチェックする業務のことです。出入管理の目的は大きく3つに整理できます。
【1.物理的な安全の確保】 ・施設そのものや内部にいる人を、犯罪や事故といったあらゆる危険から守る 【2.情報資産の保護】 ・紙の資料やデータ媒体など、目に見えない企業の重要情報を外部流出から防ぐ ・サイバー攻撃だけでなく、物理的な侵入による情報漏えい対策としても重要 【3.コンプライアンス・内部統制の強化】 ・出入記録を残すことで、労務管理や監査対応に活用可能 ・PマークやISMSなど各種認証の取得・維持にも役立つ |
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出入管理は、施設の安全を守るために重要な警備業務の最前線であり、従業員や来訪者が安心して活動できる環境を維持するために欠かせません。
出入管理3つの業務内容

出入管理では、主に下記の3つの業務を行います。
それぞれ詳しくみていきましょう。
業務内容1.人の管理
出入管理の最も基本的な業務が、人の出入りを適切に管理することです。アポイントメントのある来訪者の氏名や訪問先、入館時刻などを受付で記録します。
- 社員証などの身分証の顔写真・有効期限・発行日などのチェック
- 必要に応じて来館者用のパスやICカード発行
- 同行や訪問先への案内
施設内のどこまで立ち入りが許されているかを明確にするため、出入りする人の管理が必要です。
業務内容2.物の管理
人だけでなく、施設内への物品の持ち込みや持ち出しも、出入管理の重要な対象です。
例えば、下記のような点をチェックします。
- 危険物の持ち込みや持ち出しがないか(刃物、爆発物、薬品など)
- 不法な持ち込み・持ち出しがないか(麻薬、盗聴器、無許可の記録媒体、会社の備品など)
- 許可を得ている物品か(搬入許可証のある資材や荷物など)
所持品検査や物品の搬出許可証など証明書の確認が必要な場合や、警備が厳重な施設ではX線装置などで確認することもあります。
業務内容3.車両の管理
工場や物流センター、建設現場などでは、車両の出入管理も欠かせません。
主にチェックする項目は下記のとおりです。
- 運転者の身分と荷物の中身
- 身分証や許可証
- 不審な車両ではないか
- 危険物や不法な持ち込み・持ち出しがないか
こうして出入管理では、人・物・車両の3つの管理で施設の安全を守っています。
人による出入管理が抱える4つの課題

人による管理は柔軟な対応ができる反面、人材不足やコスト増といった実務上の課題が避けられません。そこで本章では、多くの企業が直面している4つの具体的な課題を深掘りしていきます。
安心・安全な環境を維持していくためには、これらの課題を正しく認識したうえで対策を打つことが不可欠です。
課題1. 人手を確保できない

出典:「警備業」の倒産動向(2025年上半期)|帝国データバンク(2025年8月1日発表)
帝国データバンクの倒産集計によると、警備業の倒産件数は2025年上半期だけで16件にのぼり、昨年1年間の15件を上回りました。16件のうち少なくとも5件は人手不足が要因とされており、この問題が警備業界でも深刻化していることがわかります。
人材が集まらないまま警備員の高齢化が進み、必要な人数の警備員を配置できなければ、当然セキュリティに穴が生まれます。
さらに、人材確保のために給与を上げるなどコストの上昇も避けられず、人材確保と同時にコストを捻出するための業務効率化も求められています。
課題2. 24時間365日の対応が難しい
工場や物流倉庫、データセンターなど、世の中には24時間365日、人の出入りや監視が必要な施設が存在しています。しかし、この常時監視を人の力だけで実現しようとするのは、現実的ではありません。
労働基準法を遵守しながら24時間体制のシフトを組むには、休憩や休日を考慮すると、想像以上に多くの人員が必要です。ただでさえ人手不足が深刻ななかで、深夜や早朝の時間帯の勤務に入れるスタッフを、安定して確保するのは難しいのが実情です。
さらに体調不良や退職など、急な欠員が出て代わりの人員が見つからなければ、その時間帯はセキュリティが完全に手薄になってしまいます。このようなリスクは、人の力に依存する体制である以上、常につきまとう課題です。
課題3. 人件費が高くなりやすい
当然のことながら、人を雇用すればコストがかかります。出入管理のために警備員を配置する場合、その人件費は毎月、継続的に発生する固定費としてのしかかります。給与だけでなく、社会保険料、交通費、残業手当、深夜勤務手当、制服代、研修費用など、付随する費用も少なくありません。
さらに、24時間体制で警備を依頼するとなれば、深夜割増賃金が加わりコストはさらに膨らみます。
かといって、コストを抑えるため安い賃金で警備を委託した結果、経験の浅い警備員が配置されサービスの質が低下してしまっては本末転倒です。高い警備の品質を維持しようとすると人件費も高くなるジレンマは、経営上の大きな悩みとなっています。
課題4. 人的ミスが起こる可能性がある
どれほど真面目で経験豊富な警備員であっても、残念ながらミスを100%防ぐのは難しいといえます。長時間勤務による肉体的な疲労や集中力の低下は、人間である以上避けられません。不審な点を見逃してしまったり、入館記録を付け忘れてしまったりといったヒューマンエラーは起こりうるものです。
また、「いつも来ている業者さんだから大丈夫だろう」といった主観的な判断が、思わぬ事態を生むことも考えられます。悪意がなくとも起こりうる人的ミスのリスクは、人に管理を任せる以上、完全に防ぐことは難しいのが実情です。
効率と安全性を両立するこれからの出入管理2つの方法

本章では、効率と安全性を両立するこれからの出入管理2つの方法をみていきます。
ITツールの特性を理解し、有人警備との組み合わせを考えながら読み進めてみてください。
方法1. ITツールを活用した出入管理の効率化
人手不足が深刻な現代では、すべてを人に頼るのではなくITツールを積極的に導入して業務を効率化することが不可欠です。入退室管理システムや認証技術といったツールは、人間が抱える「24時間365日の対応が難しい」「人的ミスが起こるリスクがある」といった課題にも対応できます。
例えば、出入りの記録を自動で映像として残したり、特定のエリアへの出入りをシステムで制限したりすることで、警備員の負担を大幅に減らせます。人件費を削減でき、コストと安全性の両面で効果が期待できる方法です。
方法2. 遠隔監視できる監視カメラによる管理
人材確保が難しい状況下では、ITツール、特に遠隔操作が可能な監視カメラも積極的に導入したいところです。
【遠隔操作できる監視カメラのメリット】 ・人間のように疲れず、24時間365日稼働できる ・確認ミスなどのヒューマンエラーを最小化できる ・出入記録を客観的データとして残せるため、スムーズな確認作業につながる ・人手不足解消・コスト削減に直結しやすい複数拠点を同時に遠隔監視できる |
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配線工事不要で短期間レンタルできる監視カメラなら、導入のハードルが低く、効果を確認するための「お試し」として利用できる点でもおすすめです。
例えば、株式会社MIYOSHIがレンタルサービスを実施しているカンタン監視カメラ「G-cam」は、固定用ベルトでカメラ本体を固定し、コンセントに差し込むだけで監視をスタートできます。監視カメラの設置後、「設置場所を変えたい」と思ったときでも、取り外してベルトで固定し直すだけで簡単に調整が可能です。

SIM内蔵で面倒なネットワーク設定は不要のため、高齢化が進み監視カメラの操作に不安な警備員が多い現場でも、届いたその日から監視をスタートできます。加えて最短1ヵ月から契約でき、1週間の無料お試し後、そのままレンタルも可能です。
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次の章では、G-camを導入して警備の省人化を実現した企業の事例を紹介します。
人員配置の最適化と省人化を実現!|チュウケイ株式会社様

出典:チュウケイ株式会社
札幌市に本社を置くチュウケイ株式会社様は、警備業務の効率化と人材不足の課題に取り組むべく、カンタン監視カメラ「G-cam」を導入しました。人に過度に依存しない警備業務の仕組みづくりのため、対応頻度の少ない場所・時間帯に監視カメラ設置を検討し始めたことが導入のきっかけです。
配線工事が難しい場所だったため、工事不要で簡単に取りつけできる「G-cam」を導入したところ、遠隔監視ができるようになり警備員の勤務時間を1日1.5時間(年間約547時間)削減できました。
導入の背景 | ・警備の対応が少ない場所など人員配置の最適化をしたかった ・監視カメラの設置を検討したが、配線工事が難しい場所だった |
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導入の決め手 | ・配線工事が不要で、ベルトにより固定する設置方法が簡単・ネットワーク設定が不要 ・24時間遠隔視聴でき、1週間以上の録画データをローカル保存できる ・350°の横回転、90°の縦回転で死角の少ない撮影ができ遠隔操作も可能 ・操作に自信がなくてもシンプルな操作性でわかりやすい |
導入後の効果 | ・常駐せず同時に複数の遠隔監視ができるようになった ・人員配置を最適化し、警備員の勤務時間を1日1.5時間(年間約547時間)削減できた |
「G-cam」のプリセット機能でよく確認する場所のカメラアングルを事前に登録しておけば、複数の監視対象をスムーズに確認できるようになるなど、使いやすさと機能性の両面で高い評価を得ています。
「G-cam」は移動や設置が簡単で汎用性が高いため、イベント警備の監視補助や、工事現場での安全確認の補助ツールとして、臨時警備での活用も検討しているそうです。
人材不足や高齢化に悩む業界でも有効な解決策となりうる「G-cam」の導入事例の詳細は、下記からご覧ください。
>>>事例の詳細はこちら:警備員の勤務時間を年間547時間削減!G-cam04導入で人員配置の最適化と警備品質の維持を両立|チュウケイ株式会社様
出入管理に役立つ監視カメラの選び方3ステップ

本章では、出入管理に役立つ失敗しない監視カメラの選び方を、3ステップで紹介します。
監視カメラを導入する際の参考にしてください。
ステップ1. 現場の課題と目的を明確にする
まず行うべきは、「何に困っていて、どうなりたいのか」という原点に立ち返ることです。下記の例のように課題と目的を深掘りすれば、自社のケースに必要な機能がみえてきます。
【課題と目的の例】
課題 | 目的 | 詳細や必要な機能 |
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深夜の通用口に誰もおらず防犯面で不安 | 無人でも出入りを記録できる体制をつくる | 暗闇での撮影や長時間録画ができる |
来訪者の記録が手書きで手間と時間がかかりすぎ | 出入管理にかかる時間を半分にする | 毎日出入りする人を顔認証で対応できる |
資材置き場から紛失が発生したので原因を特定したい | 盗難の抑止と発生時の証拠確保を両立させる | 高画質で人物の顔を特定できる |
何のために導入し、どうなるのかというゴールを定めることで、自分たちに必要な機能を把握しやすくなります。
ステップ2. 管理したい場所や人を整理する
目的が明確になったら、次は「どこで誰を」管理したいのか、具体的な対象を整理しましょう。管理したい場所や対象となる人の数によって、必要な機能や台数が変わってきます。
【管理したい場所や課題の例】
場所 | 課題 | 必要な機能 |
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特定の従業員のみが出入りする深夜の通用口 | 事前に許可された人以外は入れないようにしたい | 出入りする人の個別認識ができる顔認証機能 |
作業員やトラックが出入りする正面ゲート | Wi-Fiが届かない | Wi-Fi環境がなくても通信できるSIM内蔵 |
夜間は無人になる屋外の資材置き場 | 屋外で屋根がなく雨風にさらされ、完全な暗闇 | 防塵防水性の高い設計かつ赤外線搭載 |
「どこで」という物理的な環境と「誰を」という管理対象、この両方から必要な条件を洗い出すことで、選ぶべき監視カメラの機能が具体的にみえてきます。
ステップ3. 必要な機能と予算のバランスを考える
最後は、具体的な機能と予算のすり合わせです。
監視カメラの機能が増えれば、当然のことながら金額も高くなります。そこで必要なのが、機能に優先順位をつけることです。絶対に譲れない機能と、あれば便利だが必須ではない機能に分けて整理しましょう。例えば、夜間の資材置き場に設置する監視カメラであれば、夜間・屋外という環境から赤外線機能と防塵防水設計は必須、といった具合です。
コスト面を考えるなら、監視カメラを「購入」するのではなく月額制のレンタルサービスを活用するのもおすすめです。

株式会社MIYOSHIのカンタン監視カメラ「G-cam」は1週間無料でお試しできるので、実際の現場に設置して、画角や画質も確認できます。
操作に不安がある警備員でも、面倒なネットワーク設定は不要なため、届いたその日にわずか3ステップで監視をスタートできるのも特長です。契約は最短1ヵ月からで操作性もシンプルなことから、監視カメラの種類が多くて決められないという現場でも、「とりあえず使ってみたい」と気軽に導入しやすいサービスです。
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【参考】出入管理の関連知識

最後に、出入管理の関連知識をまとめました。
今後、施設警備業務を担当する予定がある方や興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
出入管理に関連する国家資格「施設警備業務検定」とは
出入管理に関わる「施設警備業務検定」は、警備業法に基づき実施されている国家資格の一つです。
出入管理をはじめ、巡回、緊急時の対応など、施設警備に必要な知識が問われる内容となっています。
検定の主な概要を、下記にまとめました。
施設警備業務検定2級 | ・施設内での警備業務に従事するうえで必要な基礎知識 ・取得に条件は不要 ・申し込みは下記まで 施設警備業務|一般社団法人 警備員特別講習事業センター |
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施設警備業務検定1級 | ・2級合格+実務経験1年以上が条件 ・施設内警備の基礎知識に加え、管理・統括の知識が問われる |
資格の目的 | 施設の安全管理、警備員の質向上と法的配置義務の遵守 |
試験内容 | 学科:法令、施設警備に関する知識 実技:詳細は下記を参照 施設警備業務検定(1級・2級)の学科試験及び実技試験の出題範囲及び配点の基準|警視庁 |
特定の現場を除き、一般的なオフィスビルや商業施設など、施設警備業務では2級以上の合格者を配置する義務はありません。ただし、施設警備に必要な幅広い知識と実技を備えた有資格者が配置されているかどうかは、サービスの質を判断する一つの指標になりえるということも認識しておきましょう。
出入管理と入退室管理の違い
出入管理と同じように「入退室管理」という言葉が使われることがありますが、両者に明確な区別はなく、同義で使われるのが一般的です。
警備の現場によっては、サーバールームや役員室といった特に厳重なセキュリティが求められる特定の出入管理を「入退室管理」と呼ぶこともあります。
出入管理に監視カメラを活用して有人警備を支えよう

施設内の安全をあらゆる危険から守る最前線の業務が、出入管理です。
出入り口で警備が必要な施設は依然として多く、今後も出入管理は求められる警備の一つです。
しかし、人材不足解消や効率化を進めつつ安心安全な警備を続けるには、限界があります。
今後の有人警備を支えるツールとして、ぜひ監視カメラの活用をご検討ください。

株式会社MIYOSHIでは、カンタン監視カメラ「G-cam」と同じく、初期費用・往復送料0円で1ヵ月から利用できるカンタンminiカメラ「G-POKE(ジーポケ)」のレンタルサービスも実施しています。
重さわずか165gで装着時の負担を感じにくいため、出入管理で警備に立つ警備員が身につけるカメラとしてもおすすめです。人材不足を理由に省人化する現場でも、本部やバックオフィスとリアルタイムの映像を共有できるため、遠隔の目が加わることで不審者対応やトラブル時の判断をサポートします。
バッテリー稼働最大8時間で夜間の勤務にも活用できる「G-POKE」についての詳細は、下記バナーをクリックのうえ資料をダウンロードしてご確認ください。
